校舎のうらには天使が埋められている/小山鹿梨
■校舎のうらには天使が埋められている by 小山鹿梨子
小山鹿梨子作『校舎のうらには天使が埋められている』(こうしゃのうらにはてんしがうめられている)は講談社の少女漫画誌『別冊フレンド』で連載され、話題を呼んだ少女漫画です。
その衝撃的すぎる内容は「少女」という、ある意味子供な存在が手にするには、刺激が強すぎるかもしれません。
本作は、凄惨(せいさん)なイジメを扱った少女漫画。黒白二人の美少女(ヒロイン)が自らの存在を賭けて戦うという、バトル的性格も与えらていますが、学園サスペンスを基調とした漫画です。
「校舎のうらには天使が埋められている」はがく然とするような物語であり、登場キャラのアクの強さもハンパではありません。なによりその残酷性ゆえに話題を呼んだ問題作でもあります。
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赤瀬川小学校の4年2組。よい子のクラスメートたち。無邪気にはしゃぐ小4児童が集うこのクラスには漏らしてならないヒミツがあった。それは・・・
イジメ。
凄惨きわまりない「わんこ」へのイジメ。
イジメの犠牲者すら出したこのクラスに君臨するのは白の悪魔、そして黒の天使が覚醒し、白黒二人の美少女の、共食いとも見える命がけの戦いが始まる。
このクラスではいったい何が事が起きて・・・
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少女漫画に、キラキラした楽しい物語を思い浮かべる人は多いと思いますが、『校舎のうらには天使が埋められている』はそんなイメージからかけはなれたマンガです。
作者・小山鹿梨子さんは学校モノの少女マンガを手掛けた実績があり、編集にそれを指摘されたことから、本作を発想したそうです。しかし、発想の方向性がこじれてませんか・・・これって。
内容のダークさ残酷さは近年の漫画作品の中でも筆頭クラスでしょう。「進撃の・・・」「テラフォーマー」な校舎うらに比べれば、子供だましみたいなもの、グロにしろ残酷にしろレベルは足元にも及びません。
いじめを導くのはは初潮すら迎えていないだろう幼く愛らしい笑顔の美少女。そして実行するのも、無垢なはずの少年少女たち。
そして攻撃の向かう先は、「ともだち」クラスメートなのです。そのいじめは性的な攻撃にまで及びます。
無邪気な子供たちが無邪気に仲間を痛めつける。死を選ぶほど、徹底的に。でも、一番こわいと思うのは、こういったマンガが少女層にすんなりと受け入れられてしまう、この事実・・・
「うら天」(校舎裏とも)は私にとって子供にたいする性善説を考え直すきっかけになりました。
この漫画をラブリーでスイートな少女漫画と勘違いする人はいないでしょうけど、話題作だから読んでみようと気楽に手にするのは禁物。
「校舎のうらには天使が埋められている」は、気楽に読めるような内容ではありません。いわゆる「胸糞注意」なマンガですからご注意を。